
【この記事はこんな方に向けて書いています】
・割り勘を「スマートで対等な関係だ」と信じている、全ての男性
・割り勘を提案した時の、女性の笑顔の裏にある本音を知りたい方
・自分の正しさを主張しているはずなのに、なぜか恋愛がうまくいかない方
・器の大きい、本当にモテる男の思考をインストールしたい方
さて、今日のテーマは「割り勘」。 「これからの時代は、割り勘がスマートだ」 「対等な関係のためには、金銭感覚も対等であるべきだ」 「愛は、お金なんかじゃ測れない」
素晴らしい。本当に、その通りだと思います。 あなたのその“理屈”、完璧です。非の打ち所がありません。 …あなたの頭の中ではね。
しかし、残念ながら、恋愛はディベート大会ではありません。 あなたがその完璧な理屈で武装すればするほど、女性の心は、サーッと音を立てて冷めていく。 そして、あなたの額には、「理屈っぽくて面倒くさい、器の小さい男」という、決して消えない烙印が押されているのです。 今日は、その悲しく、そして滑稽な現実について、お話ししましょう。
NG理屈①:「男女平等」という名の、想像力の欠如
割り勘派の男性が、錦の御旗のように掲げる言葉、ナンバーワン。 それが、「男女平等だから」です。 この言葉を口にした瞬間、あなたは、女性から「想像力と配慮が絶望的に欠如している人間だ」と認定されていることに、気づいてください。
日本の男女間の賃金格差は、依然として存在します。女性の平均賃金は、男性の7割程度、というデータもあります。 さらに、デートの日、あなたが30分で身支度を終える間に、彼女はメイクをし、髪を巻き、服を選び…と、あなたの何倍もの「時間」と「労力」という、見えないコストを支払っている。
この、スタートラインの時点で存在する、明らかな不均衡を無視して、「さあ、ここからは平等に競争しよう」と呼びかける。 それは、ボクシングで、体重差が20kgある相手に、「リングの上では平等だ」と言うのと同じ。 それは「平等」ではなく、ただの「無知」であり、「無神経」なのです。
NG理屈②:「君に気を使わせたくない」という名の、支配欲
次に、優しさの仮面をかぶった、巧妙なNG理屈です。 「奢られると、気を使うでしょ?だから、割り勘の方が、お互い気楽でいいよね」 一見、相手を思いやっている、デキる男のセリフに聞こえます。 しかし、その本心は、全く別のところにあるかもしれない。
それは、「相手に貸しを作りたくない」「関係性の主導権を、常に五分五分、あるいは自分が上に保っておきたい」という、無意識の支配欲やコントロール欲です。 相手に「ご馳走になった」という“負い目”を感じさせず、常に対等な立場でいることで、自分が優位に立ちたい。 本当の優しさとは、相手に選択肢を与えることです。「今日は僕が出すけど、もし気を使うなら、次のカフェ代だけお願いしてもいいかな?」 そうやって、相手が「感謝」を示す機会を、ちゃんと用意してあげる。 割り勘という形で、その機会を最初から奪うのは、優しさではなく、ただの自己満足です。
NG理屈③:「愛は金じゃない」という名の、覚悟からの逃避
そして、最も高尚に聞こえ、そして最も臆病な言い訳がこれです。 「愛は、お金なんかで測れないよ」 その通りです。愛は、お金では買えません。 しかし、この言葉を、割り勘の正当化のために使う男は、100%、覚悟から逃げています。
この言葉の裏にある本音は、 「この関係に、本気でコミットする覚悟はない」 「もし、この恋がうまくいかなくても、金銭的なダメージは負いたくない」 という、あまりにもみみっちい、自己保身です。
愛は、お金では測れない。その通り。 だからこそ、男は、愛する女のために、自分の大切なリソースである「お金」を使い、その「覚悟」と「本気度」を、形で示そうとするんです。 その覚悟から逃げるための言い訳に、「愛」という、最も美しい言葉を利用するな。 それは、愛というものに対する、最大の冒涜です。
沈黙は最悪のNG。説明責任を放棄した、大人の怠慢
最後に、言葉ですらない、最悪のNGについて。 それは、会計時、何も言わずに、当たり前のように伝票を割り、スマホの電卓を叩き始める、その「態度」です。
あなたが、どういう主義や考えを持って割り勘にしたいのか。 それを、自分の言葉で相手に伝え、理解を求める。 その、大人として最低限の「説明責任」すら、放棄している。 「言わなくてもわかるだろ」「割り勘が普通だろ」という、この世で最も傲慢な思考です。
その沈黙は、「君とコミュニケーションをとるコストすら、支払う気がない」という、最大級の軽蔑のメッセージとなって、相手に突き刺さっているのです。
結論:理屈で武装するな。感謝で心を開け
もう、お分かりですね。 割り勘にすること自体が、絶対的な悪なのではありません。 それを正当化するために、様々な理屈で自分を武装し、相手を論破しようとする、その「姿勢」が、致命的にダサいのです。
あなたが守るべきは、「割り勘」という、ちっぽけな主義ですか? 違いますよね。 守るべきは、目の前にいる、あなたのために時間を作ってくれた、女性の、その日の「笑顔」のはずです。
その笑顔のためなら、自分の主義や理屈なんて、ポケットの奥に、ぐしゃぐしゃにねじ込んでおけばいい。 会計の時に、男が見せるべきなのは、完璧な理屈ではありません。 「今日は本当にありがとう。最高に楽しかった」 という、一点の曇りもない、感謝の気持ち。 ただ、それだけなのです。
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