その恋、ただの執着かも。「好き」と「勘違い」を見分ける残酷な診断

「この人のこと、本当に好きなのかな…」 恋人がいるのに、ふとそんな疑問が心をよぎる。嫌いじゃない。一緒にいて楽な部分もある。でも、心の底から燃えるような「好き」という感情かと言われると、自信を持って頷けない。そのモヤモヤ、放置してはいけません。その感情の正体は、あなたが思っている「愛情」とは全く別の、もっと厄介なものである可能性が高いからです。この記事では、あなたが抱えるその感情が「本物の好き」なのか、それともただの「勘違い」なのかを見極めるための、少し厳しいけれど、目をそらしてはいけない診断を下します。自分の心と向き合う覚悟を決めて、読み進めてください。

大前提：「好きかわからない」時点で、それは熱烈な「恋」ではない

まず、残酷な真実からお伝えします。「本当に好きかわからない」と迷っている時点で、残念ながら、それは熱烈な「恋」ではありません。

考えてみてください。本当に夢中になっている時、「好きかな？」なんて冷静に分析する余裕がありますか？ないはずです。四六時中その人のことを考え、会いたくてたまらなくなり、感情が勝手に暴走してしまう。それが「恋」です。そこに「わからない」という理性が入り込む隙間ができた時点で、あなたの気持ちはすでに恋のピークを過ぎ、別のフェーズに入っているのです。問題は、その感情の正体が一体何なのか、ということです。

あなたの感情はどれ？「好き」と勘違いしやすい3つの亡霊

あなたの心を支配しているのは、愛情ではなく、以下のような「亡霊」たちかもしれません。

1. 執着という亡霊 「もしこの人と別れたら、もう誰も好きになってくれないかも」「失うのが怖い」。これは愛情ではありません。相手の幸せを願うのが「愛」であるのに対し、相手を自分の所有物とみなし、失うことを恐れるのは「執着」です。あなたのその感情は、相手のためではなく、自分の不安を解消するためだけのものになっていませんか。
2. 情・同情という亡霊 「長年一緒にいたから、今さら別れられない」「私がいないと、この人はダメになってしまう」。これは、もはや対等な恋愛関係ではありません。ただの「情」であり、時には相手を見下す「同情」です。恋人というより、介護やボランティアに近いかもしれません。それは優しさではなく、ただの自己満足であり、健全な愛情とはかけ離れています。
3. 孤独の代用品という亡霊 これが最も厄介かもしれません。「一人は寂しいから」「周りがみんな結婚していくから」。つまり、あなたは相手自身を愛しているのではなく、「恋人がいる自分」というステータスや、孤独を埋めてくれる「代用品」として相手を必要としているだけなのです。極端な話、相手は誰でもよかったのかもしれません。

究極の思考実験：「もし相手のSNSアカウントが今日消えたら？」

自分の本心を知るために、一つ思考実験をしてみましょう。もし明日、相手がSNSのアカウントを全て消し、プライベートな動向が一切わからなくなったら、あなたはどう感じますか？

その時に感じる「寂しさ」の質をよく観察してください。相手が楽しそうにしている姿や、元気でいる様子が見られなくなること自体が悲しいのか。それとも、自分の日常から「いいね」を押し合う相手や、ストーリーをチェックする楽しみが消えることが退屈で寂しいのか。前者は相手への関心、後者は自分への関心です。あなたの心のベクトルが、相手と自分のどちらを向いているか、この実験でハッキリとわかるはずです。

答えを出すのが怖いあなたへ。白黒つけないことが最大の「罪」

「でも、ハッキリさせるのは怖い…」その気持ちはわかります。しかし、その決断の先延ばしこそが、最大の「罪」であることに気づいてください。

あなたが「好きかわからない」と悩みながら相手のそばに居続けることは、相手の貴重な時間を奪う「搾取」です。あなたと結ばれる未来を信じている相手の善意につけ込み、自分の都合で「キープ」しているのと同じこと。ある調査によれば、人は交際期間が長くなるほど情が湧き、別れを決断しにくくなる傾向があると言います。あなたの中途半端な優しさが、相手が本当に幸せになれる別の可能性を奪っているのです。

自分の気持ちに正直になることは、時に痛みを伴います。しかし、それこそが自分自身と、そして今まで時間を共にしてくれた相手に対する、最低限の誠意ではないでしょうか。