
【この記事はこんな方に向けて書いています】
・結婚を意識し始めた20~40代の独身男女
・将来のライフプランと収入目標をすり合わせたい方
・統計データをもとに「いつ」「いくら」を判断したい方
結婚適齢期といわれる年齢帯には、実際にどのくらいの年収が期待できるのでしょうか?今回は厚生労働省「人口動態統計」(2023年)や国税庁「民間給与実態統計調査」(2023年)などの公的データをもとに、年代別の平均初婚年齢と平均年収をクロス分析。結婚適齢期に差し掛かったとき、どのくらいの収入目標を掲げるべきかを具体的に解説します。
まず、最新データで確認する平均初婚年齢です。厚生労働省「人口動態統計」(2023年)によると、男性の平均初婚年齢は約31.1歳、女性は約29.4歳でした 。ここ数年、初婚年齢は緩やかに上昇しており、経済的な安定やキャリア形成を重視する傾向が影響していると考えられます。
一方、国税庁「民間給与実態統計調査」(2023年)の年齢階層別平均年収を見ると、以下のような分布になります 。
- 25~29歳:平均約337万円
- 30~34歳:平均約411万円
- 35~39歳:平均約473万円
- 40~44歳:平均約540万円
- 45~49歳:平均約577万円
これらのデータを組み合わせると、結婚適齢期に位置する30~34歳の男女は平均年収約411万円、35~39歳になると約473万円という水準です。
結婚適齢期×年収から見るライフプラン
30〜34歳:共働き前提の基礎固め期
平均年収411万円(単身)をベースに考えると、共働き世帯では2人合わせて700~800万円を目指せるフェーズです。マイナビウーマン「理想の夫の年収」調査(2022年)では、この年代の女性の約58%が「夫単体で400万円以上」を希望すると回答しています。初婚世代では、婚活市場でも「年収400万円」はひとつのボーダーラインといえそうです。
35〜39歳:安定と余裕を手に入れる貯蓄期
平均年収473万円。この年代で結婚すると、子どもを含めたライフステージの準備が本格化します。住宅ローンを組むなら年収の25~30%以内が安心と言われるため、473万円だと年間返済125万円前後(月10万円)を目安に。加えて教育費や貯蓄も考慮すると、世帯年収800万円以上を視野に、パートナーとの共働き収入を最大化したいところです。
40〜44歳:教育と老後資金を見据える安定期
平均年収540万円のこの年代は、子どもの教育費がピークに達しつつ、老後資金も意識しなければならない時期。教育費は大学まで公立なら約1,000万円、私立なら2,500万円ともいわれます。540万円×2人の世帯年収1,080万円なら、教育・住宅・老後資金のバランスを取りながら貯蓄率15~20%(年間150~200万円)を目指せる計算です。
「適齢期」の定義は時代と価値観で変わる
調査を見ると、結婚適齢期は平均初婚年齢ですが、適齢期を自分で設定する人も増えています。リクルート「婚活実態調査」(2023年)では、婚活中の男女の約45%が「35歳以降は結婚が難しい」と感じ、一方約30%が「40代でも全然アリ」と回答。年収が高まるほど年齢の許容範囲も広がる傾向にあり、実際に年収800万円以上の婚活層では「45歳でもOK」が50%近くに上っています。
また、非婚化が進む現代社会では、「適齢期」という枠にとらわれず、個々のキャリア・収入・価値観に合わせてライフプランを描くことが重要です。年収を重視しない人も一定数おり、リクルート調査では約20%が「相手の年収は気にしない」と回答しています。
統計データを活用した“賢い年収目標”の立て方
- 自己分析フェーズ(25~29歳)
- 平均337万円を基準に、3年後5年後のキャリアプランを立案
- スキルアップや副業で年収400万円超えを目指す
- 平均337万円を基準に、3年後5年後のキャリアプランを立案
- 婚活・共働き最適化フェーズ(30~34歳)
- 単身411万円を前提に、共働き世帯年収700~900万円をシミュレーション
- 掛け持ちやキャリアチェンジ検討で世帯収入底上げ
- 単身411万円を前提に、共働き世帯年収700~900万円をシミュレーション
- ライフステージ投資フェーズ(35~39歳)
- 平均473万円を基に住宅ローン・教育費・貯蓄プランを具体化
- 貯蓄率15%以上を維持し、長期投資を開始
- 平均473万円を基に住宅ローン・教育費・貯蓄プランを具体化
- 安定貯蓄とリタイア準備フェーズ(40歳以降)
- 平均540万円をシナリオに、老後資金2,000万円以上を目標
- 資産運用(NISA、iDeCo)と保険見直しでリスクヘッジ
- 平均540万円をシナリオに、老後資金2,000万円以上を目標
結婚適齢期と年収の関係を統計データで紐解きました。初婚年齢を目安に、自分やパートナーの年収水準を把握し、ライフステージごとの収支シミュレーションを行うことで、安心できる未来設計が可能になります。この記事を参考に、あなたらしい「結婚適齢期」と「年収目標」を立ててみてくださいね!
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