
【この記事はこんな方に向けて書いています】
・結婚相談所に行けば、理想の男性に出会えると信じている女性
・相談所の「高年収男性多数!」という甘い広告を、鵜呑みにしている女性
・入会したものの、紹介される男性に「何か違う…」と感じている女性
・お花畑な幻想を捨て、婚活という戦場で勝つための現実的な戦略を知りたい方
「身元が確かで、誠実で、結婚に前向きな男性がたくさんいますよ」…結婚相談所のカウンセラーは、母親のような優しい微笑みをたたえて、あなたにそう語りかけるでしょう。ウェブサイトを開けば、「医師・弁護士・経営者との出会い」「年収1000万円以上の男性も多数在籍!」といった、輝かしい見出しが、あなたを手招きしています。
今すぐ、そのおとぎ話から目を覚ましてください。それは、あなたが支払う高額な入会金を引き出すための、巧妙に計算された「宣伝文句」に過ぎません。彼らが決して語らない、あるいは、都合よく切り取って見せる会員データの裏側には、あなたが決して出会いたいとは思わないであろう、不都合な真実が、澱のように沈殿しているのです。
この記事は、その澱を白日の下に晒し、あなたが夢見る「王子様」など、どこにも存在しないという残酷な現実を、冷徹な統計データと共に、あなたの脳に直接刻み込むための、軍事教本です。
「高年収の男性多数!」という広告の、巧妙なワナ
まず、相談所が最も得意とする「高年収」というアピールの、狡猾なカラクリを解体しましょう。日本結婚相談所連盟(IBJ)、業界最大手のデータを見てみると、確かに、男性会員の年収は、日本の平均よりも高い傾向にあります。例えば、2023年のデータでは、年収600万円以上の男性が、全体の約6割を占めるという、驚くべき数字が出ています。
これを見て、「すごい!じゃあ、私も高年収の男性と結婚できるかも!」と胸をときめかせたあなた。残念ながら、あなたは、最も重要な視点が抜け落ちています。それは「年齢」という、絶対的なフィルターです。
同じIBJのデータで、男性会員の年齢構成を見てみましょう。ボリュームゾーンは、30代後半から40代前半。つまり、あなたが夢見る「年収1000万円!」の男性は、その多くが、40代、50代、あるいはそれ以上の年代である可能性が極めて高いのです。
考えてみてください。20代、30代前半で、自力で年収1000万円を超えるような、極めて市場価値の高い男性が、なぜ、わざわざ高い金を払って、相談所に来る必要があるのでしょうか。彼らは、放っておいても、女性の方から寄ってくるのです。
あなたが求めているのは、「年収1000万円の48歳」ですか?それとも「年収500万円の33歳」ですか?相談所の広告は、この「年収と年齢の残酷な相関関係」という、最も不都合な真実を、意図的に隠しているのです。「高年収男性はいます。ただし、お父さんと同じくらいの年齢かもしれませんが」と、彼らは決して付け加えません。
「普通の男」の正体と、彼らが求める「高嶺の花」
では、高年収の年上男性を除いた、相談所のメイン層、すなわち「ごく普通の男性」とは、一体どんな人たちなのでしょうか。年齢は30代から40代、年収は400万円から600万円台。国税庁の統計によれば、日本の男性の平均給与が563万円(令和4年)ですから、まさに、ごく平均的なサラリーマンたちです。
「なんだ、普通の男性でいいなら、たくさんいるじゃない」と、あなたは安心するかもしれません。しかし、問題はここからです。その「普通の男性」は、果たして「普通のあなた」を求めているのでしょうか?
答えは、断じてNOです。彼らは、なぜ、マッチングアプリや合コンではなく、高額な相談所という場所を選んだのか。その動機を、あなたは考えたことがありますか?
その多くは、「日常生活では、絶対に手の届かないような、若くて、美しい女性と出会えるかもしれない」という、極めて身勝手な、淡い期待を抱いているからです。彼らは、自分自身のスペックは「普通」であると理解しながらも、結婚相手にだけは、自分の市場価値を遥かに超えた「高嶺の花」を求めている。この、需要と供給の致命的なミスマッチが、相談所という魔境の、本質なです。
あなたが「年収も年齢も普通でいいんです」と謙虚に言ったところで、その「普通」の彼は、あなたのことなど目に入っていません。彼の視線の先にあるのは、20代の、モデルのような女性のプロフィール写真なのです。これが、あなたが「会ってみると、何か違う…」と感じる、根本的な原因です。
なぜ「コミュ障・恋愛経験ゼロ」の男性が一定数いるのか?
そして、もう一つ、あなたが直面せざるを得ない、不都合な真実。それは、相談所には、「スペックは悪くないのに、致命的にコミュニケーション能力が低い」男性が、構造的に集まりやすい、という事実です。
考えてみれば、当然です。女性とのコミュニケーションが得意で、恋愛経験が豊富な男性は、そもそも、相談所などという「有料サービス」に頼る必要がない。彼らは、現実世界や、より低コストなアプリという戦場で、とっくに勝利を収めています。
では、誰が相談所に来るのか。それは、これまで、自力で女性と関係を築くことができなかった男性たちです。「お金さえ払えば、面倒なアプローチや駆け引きを全てスキップして、女性と1対1で会う機会がセッティングされる」。このシステムは、彼らにとって、まさに天国のようなサービスなのです。
その結果、何が起きるか。一流大学卒、有名企業勤務、年収も低くない。しかし、お見合いの席では、全く目が合わない。質問に、一言でしか答えない。デートの店選びも、エスコートも、全てが壊滅的。そんな男性に、あなたは何度も遭遇することになります。
プロフィールシートという名の「設計図」は完璧でも、実際に現れた「建築物」は、雨漏りだらけの欠陥住宅だった。この悲劇は、相談所においては、日常茶飯事なのです。
この“魔境”で、あなたが「選ばれる女」になるための唯一の戦略
ここまで読んで、あなたは絶望したかもしれません。しかし、絶望するのは、まだ早い。この魑魅魍魎が跋扈する魔境でも、勝ち抜くための戦略は存在します。
- 理想という名のゴミを捨て、現実的なターゲットに照準を絞れ
まず、あなたの年齢、容姿、年収、性格。それらを客観的に評価し、自分と「釣り合う」男性の層を、冷徹に見極めるのです。高年収を狙うなら、10歳以上の年の差は覚悟しろ。同年代がいいなら、相手の年収が自分より低い可能性も受け入れろ。「年収1000万以上で、年齢は35歳までで、身長175cm以上で、優しくて、面白くて…」そんな存在しない生き物を追いかけるのは、今日で終わりにしてください。 - プロフィールの「数字」に踊らされるな。会う前の「尋問」で本性を見抜け
年収証明書は、彼の人間性を1ミリも証明しません。お見合いに至る前の、メッセージのやり取りこそが、相手の本性を見抜く、絶好の機会です。文章の長さと熱量。質問の質。返信のタイミング。あなたのプロフィールを、どれだけ読み込んでいるか。ここで、相手のコミュニケーション能力と、あなたへの本気度を、徹底的に見極めるのです。この段階で違和感のある相手に、あなたの貴重な時間を1分たりとも使ってはいけません。 - あなた自身が、市場で最も価値のある「優良物件」になれ
結局のところ、これに尽きます。相手を値踏みする前に、まず、あなた自身が「選ばれるに値する女」になるのです。受け身の姿勢で、王子様が迎えに来てくれるのを待つのはやめなさい。外見を、プロの手を借りてでも、徹底的に磨き上げる。経済、歴史、芸術、科学…あらゆる分野の知識を貪欲に吸収し、知的な会話ができる女になる。誰にも依存しない、強く、しなやかな精神を鍛え上げる。
結婚相談所は、舞踏会ではありません。あなたという商品を、最も高く評価してくれる買い手を、自らの知略と努力で見つけ出す、ドライな取引市場です。その覚悟ができたあなただけが、この戦場を生き抜き、本当の幸せをその手で掴み取ることができるのです。
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