【結婚＝幸せという病】既婚者が決して語らない“真実”と、それでも結婚する人の皮肉な本音

【この記事はこんな方に向けて書いています】
・「結婚すれば幸せになれる」という言葉に、漠然とした違和感を抱いている方
・周りの結婚ラッシュに焦りつつも、本当に結婚したいのか分からなくなっている方
・既婚者のSNSのキラキラ投稿を見るたびに、少しだけ冷めた気持ちになる方
・世間が言う「幸せ」ではなく、自分だけの「幸せ」の形を見つけたい方
・結婚という制度そのものを、一度客観的に、そして深く考察してみたい方

友人や同僚のSNSにアップされる、幸せそうな結婚式の写真。週末の「#家族でお出かけ」投稿。それらを見るたびに、あなたの心には、祝福の気持ちと共に、チクリとした焦りや、拭いきれない疑問が浮かびませんか。「結婚さえすれば、自分もああなれるのだろうか」と。

今日は、そんなあなたのために、社会が作り上げた「結婚＝幸せ」という巨大で美しい幻想を、木っ端微塵に破壊する話をします。これは、結婚を否定するためのものではありません。むしろ、あなたが他人の価値観という呪縛から解放され、自分自身の足で「本当の幸せ」を考えるための、少しばかり刺激の強い処方箋です。

これから語るのは、多くの既婚者が決して口にしない、しかし心の奥底で感じているであろう“不都合な真実”。甘い夢から覚める準備は、できていますか？

まずは現実を見ようか。3組に1組が壊れる「幸せの城」の脆い現実

話を始める前に、まず揺るぎない事実から確認しましょう。厚生労働省が発表している「人口動態統計」によると、日本の離婚率は長年、3組に1組前後で推移しています。正確には、婚姻件数に対する離婚件数の割合で単純計算はできませんが、「結婚したカップルの相当数が、最終的に関係を解消している」という事実は動きません。

考えてみてください。あなたの周りにいる、あの幸せそうに見える既婚者カップル。Aさん、Bさん、Cさん。統計上、この3組のうち1組は、数年後には赤の他人になっている計算です。「永遠の愛を誓います」という言葉が、いかに軽く、そして脆いものであるか。これ以上雄弁に物語るデータはありません。

にもかかわらず、多くの人は「自分だけは大丈夫」という、根拠のない自信を持って結婚という契約にサインします。まるで、勝率の低いギャンブルに、自分の人生という最も大切なチップを賭けているかのようです。

そして、その脆さを隠すかのように、彼らはSNSで「幸せ」を演出し続けます。「#旦那さんありがとう」「#愛する我が子」「#何気ない日常に感謝」。素晴らしいですね。その投稿の裏で、パートナーへの不満にため息をつき、一人きりの自由な時間を渇望しているかもしれない、などとは誰も想像しません。そのハッシュタグは、本当に心からの感謝でしょうか。それとも、自分が「正しい道」を選んだと信じたい、必死の自己暗示なのでしょうか。

既婚者が失うものリスト。「自由」という名の財産と「自分」という名の国家

結婚は、何かを得るためのものだと考えられています。安定、愛情、社会的信用。しかし、何かを得るためには、必ず何かを失います。その「失うもの」の大きさと価値について、結婚前の人間はあまりにも無頓着です。ここで、既婚者が差し出すことになる「代償」のリストを具体的に見ていきましょう。

① 経済的自由という名の財産

独身時代、あなたが稼いだお金は、100%あなたのものです。高級なディナーも、衝動買いした服も、趣味に注ぎ込む大金も、全てあなたの自由でした。結婚とは、その財産をパートナーと共有、あるいは管理されるシステムに組み込まれることを意味します。

お小遣い制になり、数千円の買い物をためらうようになる。住宅ローンや子どもの教育費という、何十年も続く重い鎖に繋がれる。自分のためにお金を使うことに、罪悪感すら覚えるようになる。素晴らしいですね、愛という名の、終わりのない緊縮財政です。

② 時間的自由という名の王国

あなたの時間は、あなただけの王国でした。週末は昼まで眠り、一日中ゲームに没頭することも、気の向くままに旅に出ることも可能でした。結婚後、その王国の主権は、あなた一人ものではなくなります。

平日の夜は家事と育TJIに追われ、自分の時間はほぼゼロ。週末は「家族サービス」という名の義務労働。パートナーや子どもの都合が最優先され、自分の趣味や友人との時間は、綿密な交渉と調整の末に、ようやく「許可」されるものに変わります。ああ、かつてあれほど潤沢にあった「何もしない時間」が、いかに貴重な資源であったかを、骨の髄まで思い知らされるのです。

③ 人間関係と精神的自由という名の魂

結婚は、二人だけの問題では終わりません。もれなく、相手の親族という新しい人間関係がセットでついてきます。価値観の合わない義両親との付き合い、気の進まない親戚の集まり。それは、あなたの魂を少しずつすり減らす、丁寧で合法的な拷問のようなものです。

そして、何よりも大きいのが「精神的自由」の喪失です。常に誰かの機嫌をうかがい、自分の意見を飲み込み、些細なことで衝突し、妥協点を探り続ける毎日。愛し合って結婚したはずの相手が、いつしか自分の人生で最大のストレス源になる。そんな皮肉な現実に、多くの既婚者が直面しています。夜中に一人、キッチンでため息をつきながら、「一人の頃は、なんて楽だったんだろう」と呟く。それが、フィルターのかかっていない既婚者のリアルな姿です。

データが示す「結婚神話」の終焉。幸福度は、結婚で上がらない

「それでも、結婚すれば幸せになれるはずだ」と信じたいですか？では、その幻想を、データでさらに破壊しましょう。内閣府などが実施している幸福度に関する調査では、興味深い結果が示されています。

確かに、既婚者の幸福度は未婚者よりやや高い傾向が見られることもあります。しかし、その差は決して大きいものではありません。さらに、年収や健康状態といった他の要因を考慮すると、結婚の有無が幸福度に与える影響は限定的であることが分かっています。

むしろ、特定の条件下では、未婚者の方が幸福度が高いというデータすら存在するのです。例えば、株式会社マクロミルが行った調査（2023年）では、「プライベートの充実度」において、20代～40代の未婚女性は、同年代の既婚女性（子どもあり）を上回る結果が出ています。

これは何を意味するのか。結論は明白です。「結婚したから幸せになる」のではない。「もともと幸福度の高い人が、結果として結婚という選択肢を選んでいる」あるいは、「結婚という制度が、必ずしも人を幸せにするわけではない」ということです。幸せは、結婚許可証という一枚の紙が運んでくるものではありません。それは、あなた自身の内側から生み出すしかないのです。

それでも、なぜ人は結婚するのか？その“皮肉な”本音

では、これだけのデメリットやリスクを抱えながら、なぜ人は結婚という道を選ぶのでしょうか。その動機を、綺麗事のオブラートを剥がして、少し意地悪く分析してみましょう。

本音①：社会からの同調圧力と「普通」への憧れ

「いい歳して独身なんて」「結婚して一人前」。いまだに日本社会には、こうした古臭い価値観が根強く残っています。その無言のプレッシャーから逃れるため、世間体を保つために、多くの人が結婚を選びます。「自分の幸せ」のためではなく、「他人から不幸だと思われない」ために、人生の重大な決断を下す。なんと滑稽なことでしょう。

本音②：「孤独」という名のお化けへの恐怖

「老後、一人で死んでいくのは寂しい」。この漠然とした恐怖が、多くの人を結婚へと駆り立てます。しかし、よく考えてください。孤独死を避けるために、何十年も続くかもしれない我慢と妥協の生活を選ぶのですか？

孤独を埋めてくれるはずのパートナーが、憎しみの対象になることもあります。家庭内別居、会話のない食卓。同じ家にいながら、誰よりも遠い存在。それは、物理的な孤独よりも、よほど心を蝕む「精神的な孤独」ではないでしょうか。

本音③：「経済的安定」という、もはや過去の幻想

かつて結婚は、経済的な安定の代名詞でした。しかし、それは終身雇用と男性一人の稼ぎで家族を養えた時代の話。現代では共働きが当たり前で、結婚が必ずしも経済的安定に繋がるわけではありません。むしろ、パートナーの失業、病気、浪費といった、自分一人ではコントロール不可能なリスクを新たに背負い込むことになります。

結局のところ、多くの人が結婚を選ぶのは、「自分の人生を、自分の頭で設計するのが面倒だから」ではないでしょうか。社会が用意した「結婚→出産→マイホーム」という、分かりやすい人生のテンプレート。それに乗っかっておけば、とりあえずは安心できる。その思考停止こそが、結婚という制度を今も支える、最大の原動力なのかもしれません。