
【この記事はこんな方に向けて書いています】
- 自分の財布はあくまで「観賞用」であり、実際の支払いはすべて彼氏の責務であると固く信じている、選ばれし姫君の方
- 彼氏の経済力を、自らの幸福度を示す唯一絶対の指標として崇めている、ブレない価値観をお持ちの方
- 「愛しているのなら、私の人生のコストを全て負担するのが当然でしょ?」という、極めて純粋な疑問を抱いている方
- あなたの存在そのものが、彼にとって最高の「ステータス」であり、奉仕すべき「生きがい」であるべきだと考えている方
- これから、あなたの輝かしい人生という名の王国を、その財力で支える、屈強で従順な「財務大臣」を探し出そうとしている、すべてのハンターの方
日々の食事代、週末のデート代、季節ごとの旅行費用に、誕生日や記念日のプレゼント。その全てを、愛する彼氏に、にこやかに、そして全額負担してほしい。
素晴らしい。その清々しいまでの潔さと、一点の曇りもない他力本願。もはや、天晴れとしか言いようがありません。あなたは、愛に生きるか弱い乙女などではありません。自分の人生という壮大なプロジェクトを成功に導くため、外部からの資金調達に奔走する、極めて優秀なプロジェクトマネージャーです。
しかし、どんなに魅力的なプロジェクトも、出資者(=彼氏)の資産状況と、プロジェクト(=あなたとの交際)のランニングコストを、冷徹に分析しなければ、資金ショートを起こし、頓挫してしまいます。
ご安心ください。この記事は、あなたのその輝かしいプロジェクトを成功させるための、禁断のデューデリジェンス(資産査定)レポートです。「都内で家賃10万円の物件に住む彼」という、限られた情報から、彼の年収と、あなたに「全額投資」できる限界値を、徹底的に、そして情け容赦なく暴き出していきましょう。
プロジェクト”私”、年間の”運転資金”は、一体いくら?
まず、あなたのこの壮大なプロジェクトを維持していくために、年間の「運転資金」が、一体いくら必要なのかを算出します。どんぶり勘定は失敗の元。全てのコストを、1円単位で洗い出しましょう。
① 日常の飲食費(週2回、彼と外食すると仮定) 少しお洒落なディナーなら、一人5,000円は見ておきたいところ。 5,000円 × 週2回 × 4週 = 月額 40,000円
② 週末のデート代(交通費、カフェ代、施設利用料など) 食事以外にも、何かと物入りです。控えめに見積もっても… 月額 10,000円
ここまでの月間コストは、①+②で、合計50,000円。 年間に換算すると、50,000円 × 12ヶ月 = 600,000円
③ イベント関連費(プレゼント、記念日など) 誕生日、クリスマスは当然として、付き合った記念日なども要求したいところ。一回あたり5万円のプレゼントを年3回と仮定。 50,000円 × 3回 = 年間 150,000円
④ 旅行・娯楽費 季節ごとに、非日常も味わいたいですよね。年に2回の国内旅行(1回10万円)と、年に1回の海外旅行(30万円)は、最低ラインでしょう。 (100,000円 × 2回) + 300,000円 = 年間 500,000円
さあ、出揃いました。 年間運転資金合計:60万円 + 15万円 + 50万円 = 1,250,000円
これが、あなたの「完全寄生ライフ」を実現するために、彼が毎年、あなた一人のために支出しなければならない、最低運転資金です。年間125万円。月額にして、約10万4千円。この数字が、今回の査定の基準点となります。
家賃10万円の男。その”手取り”から、生活原価を差し引く
次に、ターゲットである「都内で家賃10万円の物件に住む彼」の、財務状況を分析します。 不動産業界では、一般的に「家賃は手取り月収の3分の1が目安」とされています。つまり、家賃10万円の物件に住んでいる彼は、最低でも手取り月収30万円はあると推定できます。
では、手取り30万円の男性の年収はいくらでしょうか。税金や社会保険料を逆算すると、おおよそ年収480万円弱。この時点で、あなたの輝かしい未来に、暗雲が立ち込めてきたのを感じますか?
まあ、落ち着いてください。話を進めましょう。 彼が、あなたという女神を養う前に、まず自分自身が人間として生きていくための「生活原価」を、彼の手取りから差し引く必要があります。
・家賃:100,000円 ・光熱費・通信費:20,000円 ・食費(あなたと会わない日は、質素な自炊と仮定):30,000円 ・日用品・雑費:15,000円 ・彼自身の最低限の交際費や被服費:25,000円
彼の最低生活原価:合計 190,000円
手取り30万円の彼が、最低限の文化的生活を営むだけで、19万円が消えていきます。彼の手元に残る、自由に使えるお金は、わずか11万円。ここから、貯金や自己投資、そして、あなたの月額コスト約10.4万円を捻出しなければならないのです。…お分かりですね?
禁断のシミュレーション!彼の年収別”あなたへの投資余力”
家賃10万円という情報だけでは、彼の本当の年収はわかりません。彼が、見栄を張って、収入不相応な物件に住んでいる可能性も大いにあります。 そこで、彼の年収別に、あなたの「年間運転資金125万円(月額約10.4万円)」を、全額投資する余力があるのか、冷徹にシミュレーションしてみましょう。
【年収600万円(手取り約38万円)の場合】 手取り38万円から、彼の生活原価19万円を引くと、残りは19万円。ここから、あなたの月額コスト10.4万円を差し引くと、彼の純利益は8.6万円。 ここから、将来のための貯金、スキルアップのための自己投資、友人との付き合い、親への仕送り…などを支払うと、彼の口座は、毎月確実にマイナス成長を記録します。 結論:破産。彼は、あなたに全てを捧げた結果、数年後には自己破産の道を歩むでしょう。
【年収800万円(手取り約49万円)の場合】 手取り49万円から、生活原価19万円を引くと、残りは30万円。あなたの月額コスト10.4万円を差し引いても、19.6万円が手元に残ります。 このレベルになれば、月々10万円を貯金しても、まだ9.6万円の余裕があります。彼は、あなたという名の、少し高級な趣味を維持しつつ、人間らしい生活を送ることが、かろうじて可能になります。 結論:ようやくスタートライン。ただし、彼はあなたを、人生における最優先の「課金アイテム」と認識する必要があります。
【年収1000万円(手取り約70万円)の場合】 手取り70万円から、生活原価19万円を引くと、残りは51万円。あなたの月額コスト10.4万円を差し引いても、なんと40.6万円もの大金が残ります。 彼は、あなたとの豪華なデートや旅行を楽しみつつ、高級時計を買い、タワーマンションの頭金を貯め、なおかつ、有り余る資産を投資に回すことすら可能です。 結論:おめでとうございます。これこそが、あなたの理想を、何一つストレスなく実現してくれる、完璧なターゲットです。
結論:”完全寄生”を目指すなら、彼の年収は【1000万円】以上を狙え
以上の、あまりにも残酷な計算結果が導き出す、唯一の答え。 それは、あなたが夢見る「デートも旅行もプレゼントも、ぜーんぶ彼持ち♡」という、完全寄生虫…もとい、完全プリンセスライフを実現するためには、彼の年収は、最低でも【1000万円】は必要である、ということです。
そして、ご存知ですか? 30代で年収1000万円を超える男性は、日本に、わずか**1.3%**しか存在しないという事実を。 あなたが狙うべきターゲットは、100人中1人か2人しかいない、極めて希少な存在。そのプラチナチケットを、あなたは、一体、何と引き換えに手に入れるおつもりですか?
あなたは彼にとって、ハイリスク・ハイリターンの”投資先”か?
視点を、彼側に移してみましょう。 彼にとって、あなたへの「年間125万円」という支出は、極めてハイリスクな「投資」です。その投資額に見合うだけの「リターン」を、あなたは、彼にもたらすことができるのでしょうか?
そのリターンとは、一体何ですか? 一時の癒やしですか? 見栄えの良いアクセサリーとしての価値ですか? それとも、彼の子孫を産み育てるという、生物学的な貢献ですか?
彼が、年間125万円を、他のことに使っていたら、どうなっていたでしょう。株式投資に回せば、数年後には何倍にもなっていたかもしれません。自己投資に使えば、さらなる昇進と年収アップに繋がり、より若く、より美しい女性を、新たに獲得できたかもしれません。
彼が、それら全ての「機会費用」を捨ててまで、あなたという「金融商品」に投資する、合理的な理由。それを、あなたは、説得力のある事業計画書として、彼に提示することができますか?
“ATM”を探すのをやめて、”パートナー”を探しに行きなさい
あなたのその輝かしい願望。それを実現するためには、年収1000万円以上の男性を射止め、かつ、彼に「年間125万円を投資する価値がある」と認めさせる必要があります。その道が、いかに険しく、そして、虚しいものであるか、もうお分かりいただけたでしょう。
あなたが探しているのは、もはや「彼氏」ではありません。それは、あなたの生活を支えるための「ATM」か、あなたという名のペットを飼育する「パトロン」です。その関係に、人間的な温かみや、尊敬の念が生まれる余地は、果たしてあるのでしょうか。
本当の豊かさとは、誰かの財布に依存することではありません。 たとえ、質素な食事でも、二人で笑い合えること。 たとえ、豪華な旅行に行けなくても、手を取り合って、近所の公園を散歩する、その何気ない時間。
本当の幸せとは、そういう、お金では決して買うことのできない、心の繋がりの中にこそ、宿るのではないでしょうか。
さあ、その手にした「禁断の査定術」は、もう破り捨てなさい。 あなたが本当に探すべきは、高性能なATMではなく、あなたの人生という旅を、共に歩んでくれる、たった一人の「パートナー」なのですから。
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