『もう少し考えさせて…』は破局の合図。決断力ゼロの人間が、恋愛で誰からも選ばれなくなるワケ

「この人のこと、好きかもしれない。でも、本当にこの人でいいんだろうか…」「結婚したい気持ちはある。だけど、本当に今なんだろうか…」。

あなたの頭の中は、いつだって、この「でも」と「だけど」で埋め尽くされている。告白しようか迷っているうちに、相手には新しい恋人ができた。プロポーズされたのに、イエスともノーとも言えず、ただ曖昧な笑顔でごまかしているうちに、相手の瞳から愛の光が消えていった。そんな、ほろ苦い、いや、惨めな経験に、心当たりはありませんか？

あなたは自分のことを「慎重な性格だ」と思っているかもしれませんね。リスクをきちんと考える、思慮深い人間だと。ですが、今ここではっきりと言わせてもらいます。あなたのその「慎重さ」は、美徳などでは断じてありません。それは、人生における最大のチャンスを、自らの手でドブに捨て続ける、救いようのない“病”。そう、「決断できない病」なのです。

今回は、なぜあなたが決断できず、その結果、愛する人から見放され、誰からも選ばれなくなるのか。その根底に巣食う、腐りきった「考え方」の正体を、一切の忖度なく、徹底的に暴いていきます。聞くのが辛いかもしれません。ですが、この現実から目をそむける限り、あなたは一生、誰かの隣で幸せになることから逃げ続けることになるでしょう。

「100点の正解」しか認めない、完璧主義という名の呪い

まず一つ目。あなたが決断できない最大の理由は、「失敗したくない」「後悔したくない」という、異常なまでの完璧主義に他なりません。あなたにとって恋愛や結婚は、人生の一大事業。だからこそ、絶対に間違った選択をしてはならない。100点満点の正解を選び取らなければならない、と固く信じ込んでいるのです。

相手の素晴らしいところを99個見つけても、たった一つ、気に食わない欠点を見つけた瞬間に、あなたの頭はフリーズする。「この欠点が、将来的に大きな問題になるかもしれない」「この人を選んだら、後で後悔するんじゃないか」。そうやって、ありとあらゆるリスクを分析し、シミュレーションを繰り返す。あなたがそれを「熟慮」と呼んでいる間、相手の時間は、あなたの都合などお構いなしに流れていきます。

いいですか、よく聞いてください。100点満点の人間など、この世のどこにも存在しません。そして、100%成功が保証された恋愛や結婚など、ただの幻想です。あなたが「リスク分析」と称してこねくり回している思考は、結局のところ、「傷つきたくない」という臆病な心が生み出した、ただの現実逃避に過ぎないのです。失敗を恐れるあまり、何もしない。それは、最も確実な「失敗」への道を、自ら選んでいるのと同じことだと、なぜ気づかないのでしょうか。

「もっといい人がいるかも」という、無限の可能性への卑しい幻想

二つ目の毒された考え方。それは、目の前の相手と向き合っている時でさえ、あなたの頭の片隅に常にチラつく、「もっといい人がいるんじゃないか？」という、卑しい幻想です。

マッチングアプリを開けば、無限に候補者が現れるこの時代。あなたは、自分があらゆる選択肢の中から「最高の一人」を選べる、特別な人間だと勘違いしている。目の前の相手と良い雰囲気になっても、「でも、あのアプリにいた、あの子の方が可愛かったかもしれない」「この人より、高学歴な人がいるかもしれない」と、常に他人と比較し、点数をつける。

これは、心理学で言うところの「機会損失の恐怖」、FOMO（Fear of Missing Out）の典型です。手に入らなかった選択肢の方が、素晴らしいものに見えてしまう。その結果、あなたは誰か一人にコミットすることができない。なぜなら、一人を選んだ瞬間に、他の全ての可能性を失うのが怖いからです。

しかし、その考え方そのものが、あなたを誰からも選ばれない人間にしているのです。相手は、あなたの返事を待つための品定めされる商品ではありません。感情を持った人間です。あなたが他の誰かと天秤にかけているその態度は、相手に正確に伝わっています。「この人は、私のことを見ていない。私を通して、もっと良い誰かを見ようとしている」。そう感じた相手が、あなたのもとを去っていくのは、当然の結末です。あなたは、最高の選択肢を追い求めた結果、手元に何も残らないという、最悪の結末を迎えるのです。

「責任」という名の十字架から逃げ回る、究極の他人任せ思考

三つ目の欠陥。これは、あなたの人間としての器の小ささを、最も如実に表しています。それは、「責任を取りたくない」という、卑劣なまでの他人任せの思考です。

告白ができない。なぜなら、もしフラれたら、自分が行動した結果として、傷つくことになるから。「相手から告白してきてくれないかな…」と、ひたすら受け身で待ち続ける。 結婚の決断ができない。なぜなら、もし結婚生活がうまくいかなかったら、自分が決めたことの責任を取らなくてはならないから。「君がそんなに言うなら…」と、相手に決断を委ね、自分は被害者のような顔をする。

全ては、自分が悪者になりたくない、という浅はかな自己防衛です。自分で決断を下さなければ、たとえ失敗しても、「自分は悪くない」「相手がそう望んだからだ」と言い訳ができる。あなたは、自分の人生の舵取りを、平気で他人に明け渡す、無責任な人間なのです。

しかし、そんなあなたの卑劣な魂胆は、相手にはお見通しです。決断という、関係性における最も重要な局面で、覚悟を見せず、ただ相手に寄りかかろうとする人間を、誰が信頼し、人生を共にしたいと思うでしょうか。責任から逃げ回る人間は、結果として、誰からも責任を持って愛されることがなくなる。あなたは、自分の人生の傍観者として、誰かが決めたレールの上を、不平不満を垂れ流しながら歩き続けることになるのです。

「変化」を恐れ、居心地のいい沼に沈み続ける、怠惰な精神

四つ目の病理。それは、現状維持が何よりも楽で安全だと信じ込み、あらゆる「変化」を恐れる、怠惰な精神です。

付き合うこと、同棲すること、結婚すること。これらは全て、あなたのライフスタイルに大きな変化をもたらします。自由な時間がなくなり、お金の使い方も制限され、相手に合わせなければならないことも増える。あなたは、その未知のストレスを想像し、恐怖を感じている。「今のまま、一人のほうが気楽でいいや…」。そうやって、自らコンフォートゾーンという名のぬるま湯に浸かり、変化から目をそむけている。

これは、一見すると合理的な判断のように思えるかもしれません。しかし、人間が成長するのは、常にコンフォートゾーンの外に出た時です。恋愛や結婚がもたらすのは、ストレスだけではありません。一人では決して得られない安らぎ、喜び、そして困難を乗り越えることで得られる、人間としての成長です。

あなたは、その成長の機会を、ただ「面倒くさいから」という理由で、自ら放棄しているのです。変化を恐れる人間は、昨日と同じ今日を繰り返し、10年後も、20年後も、同じ場所で、同じように「どうしようか」と迷い続けているでしょう。その間に、周りの人々は変化を受け入れ、傷つきながらも成長し、新しいステージへと進んでいく。あなただけが、時が止まった世界で、ただ老いていくのです。

まとめ

さて、ここまで、決断できない人間がいかにして恋愛のチャンスを逃し、孤独になっていくか、その思考法を解き明かしてきました。「完璧主義の呪い」「もっといい人がいるという幻想」「責任からの逃避」「変化への恐怖」。これらは全て、あなたの心の弱さ、臆病さ、そして怠惰さの表れに他なりません。

ここまで聞いて、こう思ったかもしれません。「決断しないことも、一つの選択じゃないか」と。その通りです。しかし、あなたは勘違いしている。「決断しないこと」は、現状維持ではありません。それは、「あらゆるチャンスを棒に振り、緩やかに破滅していく道を選ぶ」という、最も愚かな決断なのです。

チャンスの女神には、前髪しかない。この言葉の意味を、あなたは骨の髄まで理解するべきです。あなたが「うーん、どうしようか」と迷っているその一瞬に、女神はあなたの目の前を通り過ぎ、二度と振り返ることはありません。

100点の正解など、この世には存在しない。60点の選択肢を選び、自分の覚悟と努力で、それを100点にしていく。それこそが、人生を切り拓くということであり、誰かを愛するということなのです。

もう、迷うのはやめにしませんか。そのくだらないプライドと、臆病な心を捨て、目の前のチャンスに、たとえ震えながらでも、手を伸ばしてみませんか。選ばれなかった未来を嘆くより、選んだ未来を正解にする努力をする。その覚悟ができた時、あなたの止まっていた人生の歯車は、ようやく、力強く回転を始めるはずです。