その嘘、全部バレてます。マッチングアプリで嘘をつき続けた人間の、あまりに惨めな末路

年収をちょっとだけ盛る。身長を数センチ高くする。10年前に撮った奇跡の一枚をプロフィール写真に設定する。マッチングアプリの世界は、大小さまざまな「嘘」で満ち溢れている。少しでも自分を良く見せて、「いいね」をもらいたい。その気持ちは、痛いほどわかる。

だが、断言しよう。その場しのぎの嘘は、ブーメランのように必ず自分に返ってくる。そして、あなたを誰からも愛されない、完全な「孤独」という名の地獄へと突き落とすのだ。この記事では、なぜアプリで嘘をつきまくる人間が、最終的に救いようのない孤独に行き着くのか。そのメカニズムを、私個人の意見として、厳しく、そして徹底的に解き明かしていきたい。

「虚像の自分」が愛されるほど、「本当の自分」が惨めになる

嘘のプロフィールで、あなたは多くの「いいね」をもらい、理想の相手とマッチングできたかもしれない。相手は、あなたの作った「虚像」に好意を寄せ、「素敵ですね」と言ってくれるだろう。しかし、その賞賛の言葉は、あなたの心に喜びをもたらすだろうか？ いや、むしろ逆だ。

褒められれば褒められるほど、あなたは心の奥でこう呟くことになる。「それは、本当の私じゃない」。虚像が愛されるたびに、ありのままの自分、つまり「本当の自分」は誰からも愛されていない、という事実を突きつけられる。この自己否定のループは、あなたの自尊心を静かに、しかし確実に蝕んでいく。嘘で得た人気は、しょせん砂上の楼閣。その下で、本当のあなたは、誰にも見つけてもらえないまま、惨めさに打ちひしがれているのだ。

嘘がバレる恐怖に支配され、人を信じられなくなる

嘘は、一度つけば終わりではない。その嘘を維持するために、さらなる嘘を重ねなければならない。相手との会話の中で、いつボロが出るか、いつ矛盾を突かれるかと、常に恐怖に怯えることになる。心からリラックスして、相手との時間を楽しむことなど不可能だ。

この「いつバレるか」という慢性的なストレスは、あなたの精神を疲弊させるだけではない。より深刻なのは、あなたが相手を信じられなくなることだ。自分が嘘をついている人間は、「相手もきっと嘘をついているに違いない」と考えるようになる。相手の言葉を素直に受け取れず、常に裏を探り、疑心暗鬼に陥る。人を信じられない人間が、人から信じられるはずもない。結果として、誰とも本物の信頼関係を築けず、疑いと恐怖の中で孤立していく。

信頼という人間関係のインフラを、自ら爆破している

全ての人間関係は、「信頼」という土台の上に成り立っている。そして、嘘は、この土台を一瞬で、しかも修復不可能な形で破壊する、最も強力な爆弾だ。

ある調査では、アプリ利用者の半数以上がプロフィールを「盛った」経験があると回答している。しかし、この安易な嘘が、どれほど致命的かを理解している人間は少ない。嘘がバレた瞬間、あなたがこれまで築き上げてきたものは、全て崩壊する。相手が感じるのは、騙されたことへの怒りだけではない。「この人は、平気で人を欺く人間なんだ」という、人格そのものへの深い失望と軽蔑だ。一度失った信頼を取り戻すのは、ほぼ不可能。あなたは「嘘つき」というレッテルを貼られ、そのコミュニティ、あるいはもっと広い人間関係の中で、誰からも相手にされなくなるだろう。

嘘に嘘を重ねる作業に疲れ果て、人と関わる気力がなくなる

虚像の自分を演じ続けることは、想像を絶するエネルギーを消耗する。どんな話題ならボロが出ないか、過去にどんな嘘をついたか、それらを全て記憶し、矛盾なく振る舞い続けなければならない。この不毛な作業は、あなたの精神をすり減らし、やがては人と関わることそのものへの気力を奪い去る。

最初は「モテたい」という一心で始めた嘘だったかもしれない。しかし、その嘘を守るための人生に、あなたはほとほと疲れ果ててしまうだろう。「もう、誰とも会いたくない」「一人でいる方が楽だ」。そうしてたどり着くのが、完全な孤独だ。嘘をつくことで手に入れようとしたはずの人間関係に、自らが絶望し、心を閉ざしてしまう。これほど皮肉で、惨めな結末があるだろうか。嘘の代償は、あなたが思うよりも、ずっと高くつくのだ。